鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「重役秘書リナ【完全版】」2

  • 原作・今野いず美、作画・楠木あると「重役秘書リナ【完全版】」2(モーニングコミックス)

会社の中で起きる様々な問題や課題を、いかに解決していくか、を描いたサラリーパーソン物語、と思えばなかなか読み応えのある作品。それが秘書の役割であるかどうかは別にして。

「丸の内のプライド」マスコミから取材依頼があった時に、想定される質問を検討し、受けるべきか受けるべきではないかを判断するのも秘書の仕事? リナが、副頭取の懐刀としてこれだけ幅広い業務をこなしているにも関わらず、名刺すら持たされていなかったことに驚く。当時の銀行ってこんなものだったのか? すごーい差別。

「誠意のカタチ」取引先にしたい会社の社長の自宅のための土地を格安で提供する話。雑談の中から、秋刀魚を家で食べたい、東京のうどんはまずいというキーワードだけを頼りに、マンションではなく戸建て、本場のうどん屋の近くという条件で場所を絞っていく。なんでこの段階で本人に訊かないんだろうなあ。家を建てるなら、本人にとってはほかにもいろいろ優先させたい条件があるんじゃないか。マンションの方が便利でいいと思っているかも知れない。だからこそ唯一の欠点である秋刀魚が焼けないことを愚痴っただけかも知れず。僕だったら、こんな高価な買い物を本人の知らないところで決めてしまう人は嫌だなあ。

「大きな人」頭取秘書と恐喝屋との対決は手に汗を握るスリルがあり、面白かった。こういう秘書なら、わかる。リナの20年後の姿ならいいけれど……



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