鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「信長協奏曲」21

待ちに待った21巻。

北陸に行った信長は、柴田勝家前田利家佐々成政森蘭丸らを抱擁し、感謝の言葉を述べる。これまでの信長にはなかったことで、カタストロフィーを予感させる。

羽柴秀吉高松城を水攻め。毛利の主力、吉川と小早川の軍勢が着陣。毛利本軍の輝元も到着。秀吉は信長に出陣要請。

森長可は蘭丸に対し、信長への忠誠心は信じてやると発言。これまでの長可にはなかった態度。坊丸、力丸に対して、「この先何が起ころうとも、森家の男児として恥じぬ生き様、そして死にざまを示せ」と訓示。この数か月後に起きることを知っていたわけではないだろうが……

小早川隆景安国寺恵瓊が秀吉と密会。密会と言いながら変装もせずにやってくるのか? そのため竹中重矩に見つかる。まあ、秀長のたくらみでわざと見つかるようにしていたのだが。

天正10年5月、徳川ご一行が安土を訪問。信長は自ら調理した鯛の天ぷら(衣がないので素揚げか?)を振舞う。細川藤孝は信長の正体に気づき始める。家康接待のさ中に秀吉からの援軍要請がくる。信長は立つのか……で21巻終了。

これから! これからどうなるの!? ここで終わりかよ!!

感動的なシーンも、カタストロフィーを予感させる哀しいシーンもあるが、ギャグも相変わらず冴えている。安土を案内してもらった井伊直政のはしゃぎぶりを静かに怒った家康が榊原康政に「直政にはもう少し遠慮と慎みと言うものを躾け直した方がよいやも知れぬな?」と話しかけるシーンなど絶品。

どうしても榊原康政尾美としのり井伊直政菅田将暉の顔に見えてしまう。ただし本多忠勝は髙嶋政宏には見えない(藤岡弘、というわけでもない)。

しかし、いくらなんでも22巻で本能寺の変は起きるのだろうな……


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