鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「JJM 女子柔道部物語」11

  • 小林まこと「JJM 女子柔道部物語」11(イブニングコミックス)

全国高等学校受動選手権(俗にいう春高)の北海道大会、えもと才木ちゃんが決勝戦でぶつかるが、試合が始まったところで10巻が終わるという誠にトホホな展開で、11巻が待ち遠しかった。二人の勝負の行方は……

結局、カムイ南は女子7階級のうち4階級を制覇(しかも2人が準優勝)。そして全国大会でも、さすがに優勝争いとまではいかなかったが、全員が8強入り、藤堂美穂は3位に食い込むという大活躍だった。それにしても、えもだけでなく、ニペイをはじめほとんどの選手が高校に入ってから柔道を始めた人ばかり。それで、子供の頃から柔道をやっているような人を相手に勝つというのはなんなんだ? えも一人のことなら才能で済ませることもできるかも知れないけど……

これは花山先生が生徒を叱らず、怒鳴らず、殴らず、良いところを見つけて褒めてばかりいるから、生徒のモチベーションが最大に上がり、成長が早い、ということは言えないだろうか。ジャパン(安城先生)のように厳しく叱りつけるのが普通だと思う。カムイ南の特別顧問格(?)の九戸かおりも同じ。「柔道部物語」の江南の山崎先生などがそうであるように、練習であれば他校の生徒でも怒鳴る方が普通だろう。九戸かおりの場合、生徒だけでなく花山先生に対しても、「みんな、いい先生に出会えてよかったね」と繰り返し言ってくれるところがいい。自分の先生を信じられるのは、成長する上で大事なことだ。

この大会で持丸晃菜(モデルは持田典子だろう)がカムイ南に注目。北海道に行くという。第一巻で、1995年の世界選手権に出場するえものコーチを持丸晃菜が務めていたから、これから二人は出会うのかとワクワクする。

大会後、えもらは三年生へ進級。7人の女子一年生が入部するところで11巻が終わり。



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