鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「戦国小町苦労譚」19(新刊)

2025年12月12日刊。「コミックアース・スター」2025年6月~10月掲載。発売と同時に購入したが、いろいろ忙しくてようやく読めた。

18巻の感想で、次のように書いた。

とまれ、ここで武田信玄が命を落とす。史実からの大きな変更だが、今後はどうなるのか。信玄が死んでも武田が滅びたわけではない。武田領も手つかずだ。だから、その後の歴史もそこまで大きくは変わらないのか。しかし病死で、かつそのことが伏せられた史実と、家康・信長連合軍が力で倒したというのでは違うと思うが、長篠の戦が二年早く起きたということか。

信長が信玄を破ったという報は全国に流れた。それを受けて上杉謙信が織田に臣従することとなった。ええっ、上杉が織田に臣従!? まあ、武田が破られたとあってはそのくらいの影響があってもおかしくはないが、これまた大きな史実の変更だ。そして、さらに本願寺とも和睦を結ぶことに。

足満と近衛前久は信長の密命を受け、静子にも内緒で越後に向かう。上杉謙信の調略かなと思うが、静子に内密で何を考えているのだろうか?

この予想は当たり、上杉の臣従は謙信自身の自発的な考えというより、二人の説得が功を奏したということのようだ。ただ、この二人が静子に内密で越後に行った理由がわからない。静子が反対するわけもなし、本巻でも説明はなかった。

武藤喜兵衛も自らの命と引き換えに部下の助命を願い出て来た。これも気になる。ここで死ぬと関ヶ原が……いや、本作ではそこまで描かれることはないか。処刑のシーンはなかったから、生き延びたのかも知れない。

降伏する喜兵衛は静子の前に連れ出され、処刑を嫌う静子はそのまま帰した。武藤はその後真田家を継いで真田昌幸と名乗り、織田に下るよう主張したが反対派と揉めているようだ。そのことを伝えに来た使者によって静子は事情を知るが、使者を捕まえた前田慶次は「間者を捕まえた」と言って牢に入れ、静子もそれを咎めない。なぜだ?(すぐに解放されたようだが)

本巻ではかねてから静子が信長に提案してた「通貨発行権」を、ついに朝廷から拝領することとなった。それを得たあとの経済効果については今のところ信長も半信半疑のようだが。

静子はもともと農業好きの女子高生、農作物の生育に関する(平成の)知識に詳しいのはわかるとして、科学技術や経済にまで専門家レベルで明るいのは少々やりすぎの感もあるが、現代の頭脳集団が信長に入れ知恵したらどうなるかを描いたファンタジーと考えればいいのだろう。これから歴史はどう変わるのか。次はいよいよ浅井・朝倉戦。