鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「かわいすぎる男子がお家で待っています」2

  • 高瀬わか「かわいすぎる男子がお家で待っています」2(マーガレットコミックス)

1巻を読み終わったら止まらず、即、2巻も購入。

1巻の感想が長くなってしまったため、書き洩らしたけど、ハルにはブラコンをこじらせた妹ナツがいる。兄に劣らず美少女である。この子がハルの高校時代のエピソードをレオに話そうとするんだけど、「本人が話してくれないことを他の人から聞くのはちょっと」と言って遮るのは、最近読んだ別の漫画にも似たようなシチュエーションがあった記憶が。自分だったら聞きたいから聞いてしまうと思うが、そこを遮れるのは立派。

さて2巻ではハルの母親が登場する。ハル(やナツ)の親だから当然と言えばそうだが、ナカナカの美人である。が、これが毒親設定。なんとまあ、いろいろとぶっこんでくれる作者様であることよ。そのことを知らない(気づかない)レオが母を褒めてハルが傷つくというあたりは一種のテンプレ。テンプレなんだけど、すごく面白く読めるのは、味付けがうまいんだと思う。

美男美女が登場するのはたいていの漫画がそうだけど、女が美人だったら男はちょっと三の線が入っているとか、男がイケメンなら女はソバカス眼鏡とか、何かバランスを取ろうとするのが普通。しかしこの作者は、何事も徹底する主義らしく、美しい人を描こうと思ったら、主人公のカップル二人がそれぞれに美男美女であるだけでなく、男の妹も、母親も、叔父も、みんな美人&イケメン。女の元カレもイケメン。主要な登場人物がみんなそうなのだ。実に眼福でよい。

それに、レオが高身長なのもとても好ましく感じる。一般に主人公の女は中肉中背であることが多い。小柄な女性が主役を張ることはあるが、ノッポは珍しい(思いつかない)。しかもレオは姿勢が良くて、ヒールも履いて堂々としている。とても素敵である。ジェンダー的な男を追求した結果なのかも知れないけど、女性としてとても魅力的に見える。

ところで、ハルの叔父がレオを訪ねて来た時、ハルが家を出て行ってしまったものと思い込み一人で騒ぎ立てるのだが、この時のレオの態度は諒太と別れた時とそっくり同じ。深く反省し、諒太にもそのことを詫びたはずだが、全く成長していないことがわかってしまった。この性格に関してはハルも諦めている節があるが、レオは「仕事ができる女」設定だけど本当に仕事ができているのだろうか。

本巻では、もうひとつ事件がある。レオとハルが泊りの「遠征」をするのだ。部屋がひとつしか取れなかったため、一緒に寝ることになる(ベッドは別)。一緒に暮らしているとはいえ、部屋は別々だから、ひとつ部屋で寝るのは初めて。さあ、何が起きるのか!! と思ったら、ちょっと期待し過ぎたか。割にあっさり終わってしまった。残念。



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