鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「アシガール」1

森本梢子は好きで、「わたしがママよ」「研修医ななこ」「ごくせん」「デカわんこ」は全巻揃えているし「ミステリーママ」も持っている。が、本作はこれまで手に取る機会がなかった。

ドラマの再放送を見始めたので、せっかくだから原作も読んでみようかと購入。まずは一巻である。

ドラマも第一話はイマイチだったが、原作も、面白くなくはない……といったところ。しかし、いろいろな設定を詰め込み、説明しなければいけないのに、話も面白く作っていくというのは大変なんだろうなあ。

ドラマとの相違点

孫兵衛の妻の家に連れて行ってもらった後、ドラマでは、一宿一飯を提供され、翌朝には家を出なければいけなかったと思うが、原作では「好きなだけいてよい」と言われている。貧しい農家で、人を抱える余裕はないと思うが、男手がほしかったか。あまり役に立たなかったが……

しかし、確かにおふくろさまは、貧しい農家の嫁にしては肝が座っている。唯を黙って家に連れて帰るのも、唯の持ってきた米を村中に配るのも、凡人にはできないことだ。ドラマでは唯が女であることをすぐに見抜き、男の振りをしているということは、よほどの事情があるのだろうと察するが、原作では(少なくとも一巻では)気付いた様子はない。

原作は、木村政秀と木村先生は、苗字は同じだが顔が別人。唯も見間違えたりはしていない。とはいえ、苗字が同じであるからにはなんらかの意図があるのだとは思うけど……

唯の母は医者には見えない。また父は働いているようだ。

その他

あとがきを読んで気付いたが、これまでの森本梢子の作品はすべて連作短編。本作のような続き物ははじめてだ。



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(2020/6/16 記)