鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「ミュータント・サブ」1

ふと読み始めてしまい、全5巻、一気読みした。とても面白い。僕はこの時代の石森章太郎が一番好きだ。

主人公・サブは本人の意志とは別に特別な能力を授かってしまう。持ち前の正義感から、それを人間を守るために使うが、あまり感謝されることはなく、強い孤独を感じる。同じ精神官能で意思を伝えあえるマリとは強い絆で結ばれているが、恋人同士、というのとは少し違う。他に信頼できる相手がいないのだ。

サイボーグ009と似ているな、と思った。特殊な能力を身に着ける過程をきちんと描き、対立する(悪の)組織をきちんと描き、同じ立場の仲間を8人(主人公を含めて9人)作るとサイボーグ009になるのだろう。始まりっぽい話が複数あり、話によって設定にぶれがあり、明確な最終回がないまま終わっている点も似ているが、これは複数の雑誌で描き継がれたため。

単行本には必ずしも時代順に収録されているわけではないので、ここで整理してみる(単行本の記載を転記)。

第一巻

- タイトル 誌名 年月
1 ミュータント・サブ誕生 少年サンデー増刊 1965年正月
2 設計図X 週刊少年サンデー 1965年3月7日号
3 秘密調査員0号 少年サンデー増刊 1965年春
4 けものの町 週刊少年サンデー 1965年5月23日号
5 ロボット城 別冊少年サンデー 1965年6月
6 暗殺脳波 少年サンデー増刊 1965年夏
7 白い少年 週刊少年サンデー 1965年11月28日号、12月5日号


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