鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「先生、先生、先生」2

最上徳子は高校三年生。いい子に育ったが、自分が嫌で、一度羽目を外して悪いことをしようと、授業をさぼって公園で時間を潰している時に田中鼎と出会う。

田中鼎は41歳、真面目で抱え込むタイプで、仕事が修羅場っている時に鬱を発症しドクターストップがかかって退職。家族もなく趣味もなく、病院の帰りに公園で途方に暮れている時に最上徳子と出会う。

二人は生真面目で内に溜め込むタイプという共通項ゆえすぐに打ち解け、お互いの悩みを話すようになるが……、

非社交的な二人が出会っても、こんなにスムーズに会話は成り立たないだろう。一応、きっかけとなるイベントがあるにはあるが、普通ならお互いにスミマセンスミマセンとペコペコし合って終わりになるところ。まあそこは漫画だからある程度ご都合主義的展開でもいいけれど、徳子が田中と会っていることを徳子の親は知っているのに何も言わないのは解せない。それとも親が知っているのはハンカチを返したところまでか?

ラスト、大学に合格し一人暮らしを始めた徳子の部屋を田中が訪ねるシーン。ぐっと大人びて、ぐっとエロい。田中は教師ではないのになんでタイトルが先生なのか不思議だったが、悪いことを教える先生、ということね。76ページ。


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