鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「裏バイト 逃亡禁止」1

  • 田口翔太郎「裏バイト 逃亡禁止」1

怪しい(恐らくは命の危険がある)代わりに高額の給与が支払われるアルバイトを、本作では「裏バイト」と呼んでいるが、裏バイト専門のアルバイター、黒嶺(こくりょう)ユメ&白浜和美(なごみ)の物語。いわゆるヒリヒリする系。

ちゃんとヒリヒリしたので、その点は期待通りであった。絵がいまいち、いまになのは我慢できるが、ストーリーが「結局のところ、何が起きたのだ?」「正体は何だったんだ?」というあたりがはっきりと描かれないので欲求不満に陥る。はっきりさせないことで怪しい雰囲気を醸し出そうとしているのか、作者としては説明したつもりで自分が読み取れていないのか、わからないが。

この二人が、なぜこんな危険を冒しても金を必要としているのか、これはおいおい明かされるのか。若くてそこそこキレイな女性が、短期間で稼ぎたいと思った時に、風俗ではなく裏バイトに走るという点に好感を持つ。



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