鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「薫る闇」

  • 揚立しの「薫る闇」

紙版(同人誌?)2017年5月6日刊、kindle版2020年12月25日刊。表紙・裏表紙を含め24ページの薄い本。「燃える氷」の続編。「くゆるやみ」と読む。

宮辺はさなえをいざない、こちら側に引き入れたところでリリースするつもりだったけれど、手放せなくなってしまった、という話。宮辺はさなえが本気で好きになってしまった、という解釈でいいのかな。

さなえ(や他の清純な女の子)をこちら側に引き入れるために、なぜ宮辺が男性と性行為を繰り返さなければいけないのか、その理屈が理解できない。

ただ、宮辺が独特の考え方を持つに至った背景は胸の痛いものがあった。ひとつひとつは性虐待ともいえない小さな話かも知れないが、幼い頃からのそうしたことの積み重ねで、彼女がいかに傷ついてきたか。そして、女の子は、誰しもがこうした被害に遭う可能性があるんだろうなあと思うとやるせない。



漫画・コミックランキング