最終巻。いいタイミングだろう。全巻でも触れたが、少々どぎつい話が増えてきたのと、周囲が七々子とエーちゃんの関係をネタとして消費しようとし過ぎているところは受け入れがたく感じていたので、そういう方向にエスカレーションするしかないのなら、終わらせた方がいい。
ただし物語終盤になって、柔道部の人(アマネからゴリラと呼ばれる人、名前は知らない)が存在感を増してきていて、気になっていたのだが、本巻ではアマネとデートする姿も見られ、驚いている。この二人の関係はもう少し見たかった。番外編やらないかな。
それにしても、片桐アマネ、花買タオ、矢工部キノ、大月琴、明司五町、倉阿佐子、毒島ハナビと、女性キャラの多い作品だった。男性キャラは、せいぜい七々子の父と弟、そして柔道部のゴリラくらいで、いずれも名前は記憶にない。主人公が七々子という女性なのだから、普通は男性キャラが多くなるはずだが、一貫してエイジだけ、というのはなかなか斬新だった。
エーちゃんは不器用でコミュ障なところがあるという設定だったが、七々子以外の女生徒はごく普通に話をし、関係を作れているので、むしろ逆だろう。これができる男はなかなかいないと思うのだ。
(2020/6/23 記)