鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「からかい上手の高木さん」14

最新刊。本巻では高木さんと西片もさることながら、浜口と北条さんの接近が見られる。浜口は自分の気持ちに自覚的であるだけ西片よりマシだと言える。自分から北条さんを誘うのもエライ。しかし、肝心なことは言えない。ヘタレなのである。いや、中学生が、好きな人に好きだなんて簡単には言えない。誰もが通る道だ。

北条さんは浜口の誕生日に何かプレゼントしようと思うが、何を贈ったらいいのかわからない。そこで浜口と親しい西片に相談する。その様子を見ていた高木さんは、事情はわかっていても、北条さんと話をしている西片を見て、まあ、嫉妬心が芽生えたんでしょうね(いや、何の話をしてたの? と訊いて西片が素直に答えなかったからかな。西片にしてみたら、誰にも秘密、と北条さんに言われたからそれを守っただけなのだが)。西片に意地悪をするのである。西片は、いつもと同じでからかわれただけとしか受け取らなかったようだが、高木さんにとってはからかうのと意地悪をするのは天地の違いがあるのだ。

ビデオ屋でばったり遭遇した高木さんと西片は、お互いのお薦めを教え合う。高木さんは、一緒に見ようよ、と言いたかったのだろうが、言わない。そして一人つぶやく。「いっつも大切なとこで勇気出ないなー私は」と。高木さんだって、やはり言えないのだ。



漫画・コミックランキング