- 田口翔太郎「裏バイト 逃亡禁止」5
相変わらずよくわからない話が多い。そのよくわからなさが不気味さにつながっているともいえる。
海の家のスタッフ
「かえった」ことを皆が(ユメ&ハマも)自然に受け入れているのはなぜだ? 「かえった」人の表現がグロテスク。
葬儀屋スタッフ
これはありそうで怖い。その土地独特の価値観というか宗教観というか、そういうものはいまだに各地に残っているだろうし(特に離島のような隔絶された土地であれば)、そこに短期滞在する人が、取り込まれる人と、嫌悪する人に分かれて対立するというのもありあそう。ホラーの定番かも知れないが。
駅員バイト
黒嶺ユメは、弟(望)と妹(ミライ)と同居している。両親は借金を残して蒸発した。この駅員バイトを通じてユメは「連れていかれてしまう」が、白浜和美が必死で(まさに命がけで)連れ戻す。白浜は黒嶺の命の恩人ということになる。
遊園地スタッフ
前章で、連れていかれた先から戻ってきたかに見えた黒嶺と白浜だが、ちゃんと戻れていなかった。この遊園地バイトでも「おおいなるもの」に捕まって大変なことになりそうになるが、その「力」を利用してようやく元の場所に戻る。アルバイト代をもらい損ねたのは初めてか?
黒嶺ユメは、子供の時に遊園地で親に捨てられた。高校生の時に養親が蒸発。一緒に暮らしている弟と妹とは血がつながっていない(望みとミライはそのことを知らない)。