kindle版は2017年7月5日刊になっているが、奥付を見ると、電子書籍版は2014年2月1日発行となっている。デビュー作を含む最初期の作品を、約40年経過してからようやく単行本として出た……ということらしい。
絵柄は「幽霊狩り」や「ブローニイ家の悲劇」の頃ともまた違う。正直なところあまりうまいとは言えないが、傾向としてはむしろ現在に近い。内容も、アクションコメディ、サスペンスコメディ、ミステリーコメディ、……要はコメディだ。話の作りも稚拙だが、作者のユーモアのセンスには光るものがある。
デビュー後、何か思うところがあって、絵柄もストーリー展開も少女漫画風のものを必死で身につけ、しばらくはその路線を続けていたが、ある時期にまた戻ってきたということだろうか。
追記
「手錠はおどる」はデビュー作なのだそうだ。著者は当時高校生。高校生でこれだけ描けたのか!(2023-04-23)