- をのひなお「明日、私は誰かのカノジョ」1
週に一度、彼女代行の仕事を請け負っているユキという少女と、ユキを本気で好きになってしまった壮太の恋物語。
手を握ったり、腕を組んだりはOKだが、粘膜の接触(キス以上)はNG。風俗業ではなく、純粋(?)なデートのお相手である。その割には費用が高い気がするが、この手の仕事は相場があってないようなもので、比較的高級店なのだろう。確かにユキの接客はなかなか素晴らしい。
こういう接客をされたら本気で好きになってしまう客が続出するだろうなあ。しかし、いくら仕事とはいえ、そして限られた時間内でとはいえ、「恋人としてふるまう」というのは、接客する側の心も蝕みそうだ。実際、登場人物はみなあまり幸せにはなっていない。そうだろうなあ、と思う。
(2020/2/3 記)