鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「静かなるドン」4

1~3巻を読み返していたら、続きが読みたくて我慢できなくなり、購入。

オリジナルは1989年12月1日刊。前半は香港マフィア編。後半はまぶたの母編。

新鮮組は、新宿を中心に覚醒剤をばらまく香港マフィアを追い出そうとするが、頑強な抵抗に遭う。曹操が大幹部、関羽張飛がA級の殺し屋。この二人が深夜に静也を襲うが、静也が関羽に蹴りを入れてもびくともせず、猪首とも互角に戦う。この時は目的を果たせず退散するが……

3巻で関東鉄火組組長・隅田小夏との縁談を断わるために、馬場さんに親しげに話しかけたところ、馬場さんが勘違いをして静也のことを好きになってしまう。急におしゃれをし、デザイン部に用もないのに顔を出し、部の飲み会にも参加する。が、静也からきっぱりと振られ、秋野を誘ってやけ食いをしようと、刑事である兄が張り込み中の三国一飯店(香港マフィアの拠点)に入る。刑事の正体に気づいたマフィアは刑事を始末し、ついでに馬場・秋野も殺そうとする。それに気づいた静也らは、部下を引き連れ殴り込みをかける。猪首は張飛をあっさり仕留め、関羽も鳴門が素手で倒す。

馬場の兄の刑事が、サラリーマンの静也と新鮮組のドンが同一人物であることに気づく。

かまってほしさに静也につきまとう理江だったが、静也は愛想がない。怒る理江は、紀州組の若頭補佐・芹沢鴨次が近づいて来ても拒まず付き合うが、それを知った静也は、芹沢のことを探るように理江に依頼。

芹沢の目的は篭絡で、生倉を引き抜きにかかるが、これは失敗。が、生倉のみっともない態度を見てこれが新鮮組のナンバー3かと呆れ、東京侵攻を決意。突撃隊長の鬼斬を呼びつける。鬼斬は、沖田の経営するクラブに行き、新鮮組への宣戦を布告。その場にいた鳴門がいきなり匕首鬼斬の手を指すと、鬼斬の手下が鳴門を撃ち、瀕死の重傷を負う。

香港マフィアは強大で狡猾なので、一戦交えるところではそれなりのバトルが見られるかと思ったが、至極あっさりケリがついてしまった。秋野を助け出して静也がいいカッコするためだけのシーンだったが、礼を言う秋野に「身体で払ってもらおうか」と言うと、秋野が静也にキスをする。ドンの静也と秋野は一歩前進……

一方理江との間は、理江が一方的に静也を恋慕い、静也はいいように利用しているだけのように見える。秋野がいるから深い関係にはなりたくないということだろうが、ちょっと理江が哀れ。芹沢と関係を持ちつつも、芹沢の情報を静也に流すが……