- 織田涼「能面女子の花子さん」8
2022年9月13日刊。発売日に入手したが感想を書くのが出遅れた。
花子は二年に進級。クラス替えがある。が、香穂、坂本、真田、三浦らとは再び同じクラス。担任も北山先生で同じ。
7巻で花子が相談に乗った中学生・岡野ナナミが一年生として入学してきた。ナナミの彼も同じ高校。
坂本が花子をモデルに描いた漫画「ぜつ見せ」(ぜったいに仮面の下は見せないエマさん)はファンも多かったが、ナナミは、作者は真剣に作品と向き合っていたのかと疑問を呈す。きれいに終わっているけどエマに関する謎が何もわからずじまいだ、と。花子は、この作品はコメディだからそのあたりうやむやでもいいと思う……と反論するが、こんなことを描いてしまった本作品は、どのように着地するのか。
けんちゃんは、香穂から、自分の気持ちをちゃんと花子に伝えるように言われるが、何も言えない。一緒に食事の支度をして一緒に食べ、時に花子がけんちゃんの部屋へ泊りに行くこともあるほど、親密な関係でもある。これは花子がけんちゃんのことを家族と思っていて男性として全く意識しておらず、かつまた、自分が異性として好かれることはあり得ないと信じ込んでいるからだが、これは一巻から何も変わっていない。
9巻が最終巻になるようだ。話がどこまで進むのか。期待して待とう。