鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「作りたい女と食べたい女」3

  • ゆざきさかおみ「作りたい女と食べたい女」3(KADOKAWA

2022年11月15日刊。

  • お雑煮、鶏がらスープにいくらをのせるとは初耳。いくらはともかく、鶏がらスープはアリかも。来週作ってみよう。
  • お隣さんが新たに入居。南雲さん。最初、男子かと思った。読み返してみると、腰つきは確かに女性だ。
  • kayoさんも新登場。野本がtwitterを通じて知り合う。野本は春日を好きだとyakoにカムアウト。
  • 春日は、野本や南雲が発する「家族」という言葉にいちいち引っかかるなあ。コンクリートに足跡がついている(by 久能整)感じがする。
  • 南雲は食が細い。そのことでいろいろと傷ついてきた。
  • 春日の名前は十々子(ととこ)と判明。

春日は親に連絡先を教えていなかったけれど、余計な気を回す人がいて親が知ってしまう。父の母(春日の祖母)が倒れ、母が介護で大変なのだそうだ。だから家に帰って来い、という。父はそれを春日には言うが、春日の弟には仕事を辞めて介護しろとは言わない。もちろん自分も介護をしようとは思わない。といって公的な介護サービスを受けようとも思わない。それは妻や娘がやればいいと思っている。それを拒否する娘(春日)は親不孝者だと、恐らく本気で信じているのだ。

当人は当たり前のことを、むしろいいことを言っているつもりで、それが誰かを傷つけたり、差別したりしているなんてチリほども思っていない人に、深く傷つけられる、というのはあちこちである。「もっと食べなきゃ」と言われ続けて来た南雲しかり。もういい年なんだから結婚を、と言われる野本しかりだ。

単なる野本と春日のラブストーリーではなく、どうして「生きにくい」と感じる人が出てしまうのかを描いている作品なのだ。



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