鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「目黒さんは初めてじゃない」10(新刊)

  • 9℃「目黒さんは初めてじゃない」10(パルシィコミックス)

2023年10月13日刊。発売当日に入手したが、なかなか記事が書けなかった。

目黒さんは古賀さんと「初めて」のことをひとつひとつ重ね、人としても女性としても成長しているようだ。

本巻のトピックスとしては、第一に目黒さんの母が初登場。目黒さんが古賀さんを家に連れてきたためだが、母は古賀さんと二人きりになりたいがために、目黒さんに買い物を命じ、追い払う。高校生の娘の初対面の彼氏に対しこの態度は、ちょっと普通ではないと思う。整くんの言葉を借りれば、目黒さんの心の中には、セメントが固まる前についてしまった足跡がいくつもあるようで、それは主に家庭環境によるものと推察される。本当にいいタイミングで古賀と出会ったものだ。

もうひとつ、古賀がアルバイト先の塾で出会った先輩バイト。説明はうまいし子どもにも懐かれている。仕事の相談をすると的確なアドバイスをくれる。古賀が調子に乗って、彼女とのことを相談しようとすると、周囲から、恋愛相談はしない方がいいと止められる。彼氏にしたくない男ナンバーワンだから……。

彼の恋愛観を聞くと、それはそれでアリかという気がしてくるが、実はこの男、目黒さんの「初めて」の相手。教え子の中学生に手を出し、性交までしたとなると、いくら教師としては優秀でも、鬼畜な行為だと言わざるを得ない。古賀はそれを知らずに自分の彼女の名前を言ってしまったから、相手は気付いたんじゃないかな。余計なことを言わなければよいが……

さて、次の巻が最終巻になるとのこと。精神面で絆を強めつつある古賀と目黒さんだが、次巻ではぜひ、肉体的にも結ばれてほしい。



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