鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「ボディガード牙」2

2022年4月7日kindle版刊。「愛しの心臓に銃弾を」「牙なき獅子の伝説」の二編所収。「週刊サンケイ」での掲載は、前者が1973年6月~7月、後者は1972年12月掲載。

ボディガード牙」「カラテ地獄変 牙」「新カラテ地獄変」の三部作の中で、「カラテ地獄変 牙」は突出して面白いと思っている。早い時期に単行本を揃え、電子版も購入し、何度となく読み返しているが、格闘技物語と考えた時に、タイ式の猛者が登場しないのだけが不満であった。が、「牙なき獅子の伝説」では正真正銘のウェルター級のチャンピオンが登場。牙と紙一重の勝負をしていて大変興味深い。

おまけに当時のキックボクシングのブームを「作られたもの」と揶揄している。キックボクシング全体を批判しているわけではなく、グレート南波選手と伊沢マネージャーについて言っているだけではあるが、かつて梶原一騎中城健コンビで「キックの鬼」を描きキックブームに一枚噛んだ側なのに、こんなこと描いてしまっていいのか、他人事ながら心配してしまう。



漫画・コミックランキング