- とよ田みのる「これ描いて死ね」1(ゲッサン少年サンデーコミックス)
2022年5月12日刊。
主人公・安海相(やすみ・あい)は、東京から南へ120kmのいず王国に住む漫画好きの高校生。特に☆野0(ほしの・れい)の「ロボ太とぽこ太」に嵌まっている。相は子どもの頃友だちがいなかったが、ぽこ太の言う通りにしたら友だちができたという。相は今でも(脳内に)ぽこ太がいて、何でもぽこ太に相談し、そのアドバイスに従って行動している。相にとって漫画とは、単なる娯楽ではなく、いきる糧なのだ。
ある日、活動を停止していたはずの☆野0が10年ぶりに新作を発表することになり、同人誌としてコミティアで販売するということを知った相は、船と電車を乗り継いで国際展示場まで行くことを決意。ところが会場で会った憧れの☆野は、自分の高校の(ガミガミやかましいだけの)教師だった……
というところから始まる物語。漫画描きを主人公にした漫画は星の数ほどあるが、なんとも新しいスタイルの作品に感じる。1巻を読んだが、何が言いたいのかわからない。というより、物語をどこへ引っ張り、どこへ着地させようとしているのかがわからない。ただ異様なテンションに引っ張られて一気に読んでしまった。