2014年7月4日刊(恐らく文庫書き下ろし)。「公開処刑人 森のくまさん」の続編。
本書を購入したため、前作を再読したのだが、その後なぜか読みそびれ、今ごろになってしまった。そのため、前作の細部を既に忘れかけている。本作の主人公は前作の登場人物の家族のようだが、記憶にない。
全く異なる事件が並行して描かれる。そのため、前作より構造は複雑である。どこで接点が生まれるのかとずっと気にしていたが、最後にそれがわかった時はアッと驚いた。そういうことか! と。
登場人物の心情を考えると救いのない物語だが、それはそれとして、ミステリーとしてはとても面白い。真相が予想外だったから。
頻繁にネット掲示板からの引用が入るが、ここまで必要だろうか。どこぞでは頻繁に見るタイプの文章だが、無責任かつ下手糞な文を大量に読まされると胸が悪くなる。狙っている効果はわかるので、なくせとは言わないが、この半分以下でもよかったのではないか。