鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「女殺し屋 銀猫」3(完)

2020年6月1日刊。98ページ。

第八章は、前金を受け取って詳しい話を聞きに行く途中で依頼人が殺されてしまう。金を受け取った以上は仕事を果たさなければならないが、誰を殺せばいいのか?

第九章、銀猫は仕事をする上において、理由を問わない、依頼人は本名を明かす必要はないということにしている(ゴルゴ13ち対照的)。が、今回の仕事は気になって調べてみたら、依頼人はターゲットの実の娘だった!

第十章、かつて自分が「仕事」をした男の娘と偶然出会う。親を亡くしたため親戚の家に預けられたが、そこで虐げられ、不幸な暮らしを送っている。その上、轢き逃げされて死ぬ……。自分の「仕事」が与えた影響を初めて知り、足を洗う決意をする。

起伏に富んだとても面白い話だった。また、この終わり方はとてもよい。理沙はかなり人間的な心を持った情感豊かな女性だ。いくら腕が立っても、本来、殺し屋が務まるタイプではない。ここで足を洗うのは賢明だろう。

50年前の作品など、古書店を回っても見つからないだろうが、kindleで再刊されたおかげでこうして令和の世でも堪能することができた。電子書籍さまさまだ。



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