鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「小悪魔教師サイコ」3

  • 原作・三石メガネ、漫画・合田蛍冬「小悪魔教師サイコ」3(ぶんか社

2023年1月19日刊。初出は「COMICヤミツキ」Vol.14(2022年5月1日)~Vol.20(2022年11月1日)。

シバケンの命綱、エピペンを壊しているところを葛西に見つかった良村は、自分はサイコパスであるとうそぶき怖がらせようとするも、葛西は全く怖がらず、その衝動を止めるには身体を動かなくするしかないと言って殺そうとする。本物を見た良村は命からがら葛西の手を逃れ、帰宅するが、以後は葛西の命令を聞くことを約束させられる……。

雪原あみは売春をしていた過去があり、学年主任の多田に目を付けられている。雪原の悩みを解決したい葛西は、まずはすぐに因縁をつけてくる多田を正論で撃破。雪原の恋人? の伊万里は雪原をセックスの対象としか考えていないぽいが、雪原の父親にそれを見抜かれ、暴力を振るわれる。が、雪原が一番怖がっているのはこの父親のようで……

父親が雪原を性的虐待していたのでは? と思わせるところで次巻へ。

最初の学校では生徒が教師に向かってきたから対処のしようがあったが、そういうのはむしろ例外で、普通は生徒の間で起きている問題を教師が察知するのは簡単ではないだろう。良村を手駒に使い、探らせるというのはいいアイデアだ。雪原は恋人(?)から性的虐待を受けていた(恐らく父親からも)。かつての売春事件も裏がありそうだ。

また、受け持つ生徒の過去の問題や過程の事情を新任教師に説明しない多田も、単なる意地悪だけではない事情がありそうだが、今のところそれは不明。不登校の生徒もいるが、これは雪原事件の次か。

早く4巻が読みたいが、どうも現在は連載が止まっているらしい。原作の小説は完結しているからそちらを読む手はあるが、登場人物が魅力的なのは合田蛍冬の作画によるところが大きいと思うので、漫画の再開を祈るしかない。



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