鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「鬼嫁が嫁いできた」

  • 葵日向「鬼嫁が嫁いできた」

2023年10月5日刊。全69ページ。奥付はなく、表紙にもどこにも作者名が入っていないが、葵日向だった。好みの絵柄のはずだ(この作者の作品はこれまでブログで取り上げたと思ったが、今回が初めてなのは意外だ)。

秋人が結婚した相手は鬼だった。が、身体には傷があり顔には痣があり、態度はおどおどしていて、夜はうなされてよく眠れていない。

彼女を案じる秋人は、精一杯優しく接しようと努力するが、彼女には呪いがかかっていて……

どんくさい彼女は虐められ続け、卑屈な性格になったというのも悲惨だが、彼女にかかっている呪いの方はもっと悲惨だった。秋人がその呪いを解くことができたのは僥倖だが、人間がなぜ鬼(の男子)を殴りつけることができたのかは不思議。武器を持っていたとか、弱点を握っていたとかの説明はない。

秋人の家にやってきた叔父が、嫁を見て「こんな小娘を選ぶなんて」「はよう離縁してくれ」などと言い出し、秋人に追い返されるが、帰宅後、叔母に締められた、というエピソードがいい。



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