鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「ナイン」5(完結)

1981年4月1日刊。「週刊少年サンデー」1980年8月増刊号~11月増刊号掲載。短編「恋人宣言」(「少年ビッグコミック」1979年22号)「居候よりひとこと」(「週刊少女コミック」1978年24号)所収。

夏の甲子園。無欲の青秀ナインはなんとベスト8まで進出する。最後は倉橋があわやノーヒット・ノーランの投球をするも、一球に泣いて敗戦。これにて高校の部活動は終わり。

その後もいくつかのエピソードがあり、最終話では引退した三年と一二年が混じって紅白戦を行なうが、これが意外に熱血する。甲子園での試合よりも熱血しているかも知れない。まあ、部活というのは得てしてそうしたものでもある。この最終話の顛末はなかなかよかった。

甲子園で活躍した倉橋にはプロからも、大学野球からも、引く手あまたであろう。ぜひ上のステージで野球を続けてもらいたい。

本筋のラブコメに関しては、新見と百合はようやく初キスを果たす。また延々と三枚目を務めて来た唐沢にも可愛い彼女が。こちらに関しては倉橋だけ蚊帳の外だが、作品には描かれないだけで、部員の中では一番持てるはずなので、気にしないことにしよう。

ページ数の調整で収録された短編は、いずれも「ナイン」連載開始以前の作品。原作なし。こうした小品にあだち充の魅力が光る。「恋人宣言」のヒロインの名は「南」という。あだち充はこの名が好きなのかな。



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