鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「お隣の音成さん」(既刊4巻)

  • 成瀬みやび「お隣の音成さん」1~4

1巻は2023年3月16日刊、40ページ。2巻は2023年7月5日刊、40ページ。3巻は2023年9月8日刊、44ページ。4巻は2023年11月16日刊、42ページ。

隣りの部屋(アパートの?)に越して来た女子大生と少しずつ仲良くなっていく話。「クラスメイトちゃんとお姉さん」に収められていた「お隣に距離感がバグってる無防備な女子大生が引っ越してきた」のリメイク・発展版。この時は名前がなかったが、音成楓という名前であることが示された。語り手の男子は顔を見せない。二人は同い年の19歳だが、同じ大学かどうかはわからない。他の登場人物もなく、最初から最後まで音成楓の一人芝居である。

最初は料理を作り過ぎてお裾分けをするところから始まり、家電の買い物に付き合い、アルバイト先が一緒になり、その間に、すごい田舎の出身で米が大好きなこととかが少しずつわかってくる。4巻では楓の部屋で一緒にレポート作成をするところまで親しくなる。

4巻が最終巻とは書かれておらず、いずれ続編が出るかも知れないが、語り手が「毎日楓の料理が食べたい」、楓が「毎日食べさせてあげたい」と同時に口にするところで、両想いが確認できたとも取れる。

巻末のイラスト集がなかなかよい。ベストショットは眼鏡をかけた顔。