鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「師匠に催眠術で言うことをきかせてみた」

  • 鳥原習「師匠に催眠術で言うことをきかせてみた」

2022年9月9日刊。表紙を含めて40ページの薄い本。

「師匠」は魔族(の女子)。悪さを働く魔族・魔獣を取り締まる役目。強い。

「弟子」は人間の男子。魔獣に襲われ死を覚悟したところを「師匠」に助けられた。魔術を習う代わりに家事をするという条件で住み込み弟子となった。

という前提らしい。いつも厳しい師匠に、呪術書を見て独自に身につけた(?)催眠術をかけたら成功したところから物語が始まる。なんでも言うこと聞くか、と訊くとコクリと頷く。では、と言って弟子がしたのは、風呂に入り、ごはんをちゃんと食べるように命じること。

実は催眠術は全く効いていなかった。だから師匠は正気。弟子がいかがわしい要求をしてきたら取り押さえてお灸をすえてやろうと思っていたのに、あてが外れた。が、「もっと素直になれ」と言われ、弟子に抱き着く……

催眠術をかけて、日ごろ不摂生な師匠に休養を取ってもらいたい弟子と、かかったふりをして弟子に甘える師匠のいちゃこらぶりがきゅんきゅんする。いいところにいきそうなところの数歩手前でとどまっているのがいい。



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