鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「スクールバック」2(新刊)

  • 小野寺こころ「スクールバック」2(サンデーうぇぶり)

2023年11月10日刊。「わからん」「大人でも」「ノリ悪い」「嫌いな人」の四編を収録。

「わからん」では、伏見は意見を聞かれ、自分の意見ではなく相手の言っていることを整理して、「こういうこと?」「こういうこと?」と聞き直すことで、相手の悩んでいる核心を解きほぐすことをした。悩み相談とはこうあるべきのお手本のようなやりとりだった。

「わからん」は一応オチがあったけど、それ以外の話は、結論のないまま話が終わる。現実世界は起承転結があって、この話はこれでおしまい、ここからは次の話、などというように区切りがあるわけではない。そういう意味ではリアルだが、もやもやが残る。特に「ノリ悪い」「嫌いな人」は今後の話にも関わって来そうだ。

生徒がそれぞれに悩みごとや困りごとを抱えていて、そこに伏見さんが関わって来るのが基本パターンだけど、抱えている問題が結構笑えないことが多いので、読んでいてつらい。伏見さんの明るさに救われているが、「大人でも」では伏見さん自身が怯えたり迷ったりしている。

ちょっと今までにない作品。続きが気になる。


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