鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「脱獄のカザリヤ」4(新刊)

  • 原作・天下雌子、作画・CHIEKO「脱獄のカザリヤ」4(マンガボックス)

2024年2月29日刊。

真紀は大金で落札された。が、落札者は単にヤリたいだけの男ではなく、真紀の行動に興味を持った。真紀は、飾矢萌絵を探していること、そのためわざと入所したことを告白。相手は、その名に覚えはないが、他の受刑者から隔離された特別房があると教える……。結局、性行為はしないまま終わりとなった。

外部の人間、それも相当な金(と権力)を持っている人間が人探しの協力者となってくれたのは大きいが、何もなかったのは不自然。まあ「それ」を描くのが目的の漫画ではないということだろう。

看守長・馬場は飾矢萌絵の存在を知らなかった。が、飾矢萌絵を見つけたら連れて脱出する、と言っていたのを聞き逃さず、矯正院の院長・榊美智代に報告。榊は何か知っているようだが……

落札して部屋へ連れて行き、更衣に耽っている間も、その部屋のそこかしこにカメラが仕掛けられていて、していること・話していることがすべて監視されているのはキモチワルイ。落札された受刑者は、どのみち人権はないからともかくとして、落札した身分の高いはずの人も、行為がすべて見られているのはイヤではないかと思うが、まさか見られていることを知らないとか?

医師の丸山もクセがありそうだ。これまでのところ、いい人ではないが、悪い人でもない、上からの命令には従うが、受刑者への同情心もある、というように描かれていた。ただそれだけなのか? 裏があるのか? これで終わりは物足りないが夏まで我慢だ。