- Perico「押しの強い後輩の話」(Pericomic)
2022年10月30日刊。
朝見美雨は中学の時に先輩のことが好きになり、以後、押しまくる。最初は無視されていたが、二年越しのアプローチについに先輩もその気になってくれた。が、朝見美雨は推されると弱かった……
飛んだり跳ねたり照れたりする朝見美雨がひたすらかわいいと愛でる漫画かな。実際、絵も仕草も可愛いのだ。
2022年10月30日刊。
朝見美雨は中学の時に先輩のことが好きになり、以後、押しまくる。最初は無視されていたが、二年越しのアプローチについに先輩もその気になってくれた。が、朝見美雨は推されると弱かった……
飛んだり跳ねたり照れたりする朝見美雨がひたすらかわいいと愛でる漫画かな。実際、絵も仕草も可愛いのだ。
1巻は2020年10月16日刊、2巻は2021年1月15日刊、3巻は2021年5月28日刊、4巻は2022年1月28日刊。全4巻かと思ったが、最終話も全然最終回らしくないし「つづく」と書かれているからきっと続きがあるのだろう。
シバンとモモの出会いと再会の物語や、タイトル回収に至るまでもよいのだが、単純なバディものとして各話が抜群に面白い。続くならぜひ続けてほしいが、続かないならきちんと最終回を描いてほしい。
絵には見覚えがあるが、作者名には見覚えがない。Amazonで作者検索をしても本作しか出てこない。が、その後、タツノコ。と同一人物であることがわかった。なるほど面白いわけだ。見覚えがあるのも納得。どのように二つ名を使い分けているのかは、よくわからないが。
2023年2月3日刊。
浅工は四回戦で野球の名門・十条学院と対戦。投手の長浦はどうも精神状態が普通ではないが、なんとか抑える。打線も相手投手にくらいついていく。十条が浅工を嘗めていて、油断があるのと、浅工が十条をよく研究している相乗効果で、6回を終わって6-4と健闘している。長浦も調子を上げつつあり……
ミスをしたり、思い通りの結果が出なかったりすると、十条のベンチでは監督の怒号が響く。それを聞いた浅工の宇佐監督が「怒声はそれを耳にしたすべての者のパフォーマンスを下げるのに……」と呟くあたりが本作の真骨頂。
観客席では、怒鳴る十条ベンチを「高校野球はこうでなくちゃ」と持ち上げる人がいて、その後、記者が宇佐監督を取材する回想シーンが入るのは、本作としては必要なのだろうが、試合中は試合をさくさく進めてほしい。
おまけ漫画18ページは、西餅のセンスがよく出た爆笑ものであるが、こういう漫画を描いている暇があったら本編を進めてほしい、というのも正直な感想だ。
2023年2月6日刊。
「ザ・ファブル」はとても面白く、近年の傑出した傑作だと思っている。1巻から順に書いていきたいと思いつつ、手が付けられないうちに、続編が始まってしまい、コンスタントに巻数を重ねているので、途中だがとにかく記載しておくことにする。
殺し屋組織ルーマーとファブルの抗争が激化。被害者も出る中、ついに佐藤が登場!
という話なのだが、自分としてはヨーコが社長に会いに行ったシーンが印象に残った。社長が「帰って来い」といい、ヨーコが「ただいま」と家に入って行ったのはよかった。社長も意地を張っていないで、ここいらあたりで男と女になれば……と思うが、そういう漫画ではないのかな。
1巻は2022年2月13日刊、2巻は2022年5月13日刊、3巻は2022年9月1日刊。
世界は宇宙人から侵略され、多くの地球人が死んだ。しかし山田と部長の二人は、息の合った攻撃で宇宙人を返り討ちにし、血路を開いている……。この二人、元はブラック企業の上司と部下。パワハラばかりする嫌な上司だと思っていたが、実は部下思いのいい人だった……という組み立ての話。
上司の言は、部下のことを思い遣ってのことだったが、事情を知らない部下がパワハラと誤解した……という話かと思ったが、ブラック企業時代の部長は、間違いなくパワハラである。もっとも、ブラック企業ゆえの組織としてそう言わざるを得ない事情があったのかも知れないが。宇宙人の侵略が始まってからの部長は、確かにいい人である。「会社」という枠が吹っ飛んで個人のパーソナリティが表に出て来たのか。
ブラック企業の話がなくても、宇宙人の侵略に立ち向かう部長と山田、やがて周囲の人を巻き込んで最後は宇宙人に勝つ、という展開は、なかなか胸を熱くさせるものがある。ギャグよりヒロイック・ファンタジーに分類されるべき作品のように思える。
1巻は2019年月12日刊、電子版は2019年10月18日刊。6巻は2020年12月30日刊、電子版は2021年1月29日刊。全6巻かと思っていたが、6巻のあとがきには「次の7巻は……」という記載があり、まだ続いていく予定のようではある。が、今のところは6巻まで。
川口カズヤと戸田ミキは高校の同窓会で顔を合わせる。二人は小・中も同じだったが、これまでほとんど絡むことがなかった。ミキはカズヤのことを最初は覚えておらず、かろうじて容姿を思い出した。そんなミキの様子を見て、カズヤも、自分もよく覚えていない風を装うが、実は小学校の頃からずっとミキが好きで、せっせと渡せないラブレターを書き続けていたのだった……
そんな二人が、同窓会をきっかけに話をするようになり、会ってご飯を食べたりするようになり、徐々に仲良くなって同棲するまでを描いたもの。第一話が同棲開始前夜で、そこから時間が遡って語られるため、「とにかくこの二人はくっつく」ことがわかって安心できるのがいい。
二人の近くにいる、与野とユミのカップルもいい。「天然ギャルの川口さん!」における石伊と空木の立場だな。
2020年2月18日刊。分冊版が6冊出ているが、これはその総集編+アルファの完全版。とはいえ表紙や予告編なども含めて70ページ足らずのコンパクトな本。
川口(女子)は山本の幼なじみで、小さい頃から一緒に遊んでいた仲。容姿端麗で性格も良い……が、唯一の欠点は天然であること。そんな山本も、恋愛沙汰にはさっぱり疎い、というか女性の気持ちに鈍感。川口は山本が好きで、割とはっきりと態度に出しているのに、それに気づかない。
共通の友人である石伊虎次郎、空木(うつろぎ)らむは、もて男の水野仁にも協力させて二人の背中を押す。晴れて二人は両想いに。そして……
長い話ではなく急展開で進むのはプラス。山本が川口を意識する前の二人の仲の良さがいい。川口が山本を好きになるのもうなずける。「付き合う前も仲がいい」というのはいいなあと思う。