鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「真・異種格闘技大戦」7

この巻はほとんどが幻の柔術家・今賀の話である。ゴリラ相手に腕を磨く今賀だが、練習相手にさせられたゴリラも今賀の技をすっかり覚えてしまった次第。今賀も修行の甲斐あって力をつけ、今なら勝てる、と山を下りようとしたが、密猟者たちとすれ違い、ゴリラが危ないと引き返して流れ弾に当たって死ぬ。ゴリラを助けようとしたばかりに……。密猟者も、貧しい暮らしで病気の子供が薬も変えないという事情があり、違法行為がすなわち悪と言い切れないむなしさ、難しさをきちんと描いている。だからこそ今賀の死は心に残るし、このゴリラが遺志を継いで今賀の帯を締めるのもよくわかる、というわけだ。

というわけで、ゴリラとライオンの戦いはまだ終わらない。


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