鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「目黒さんは初めてじゃない」5

  • 9℃「目黒さんは初めてじゃない」5

先月頭に発売されていたようだが気づかなかった。毎度毎度言っているが……(以下省略)

「目黒さんは初めてじゃない」というが、最近の目黒さんは初めてのことばかりだ。そもそもアルバイトが生まれて初めてだから、接客も愛想笑いも初めて。自分の常識が他人の常識とは限らないことを知るのも初めて。彼氏にクリスマスプレゼントを選ぶのも、もしかしたら初めてなのではないか。

そもそもタイトルの「初めてじゃない」は性的経験があるというだけの意味で、目黒さんは人生経験はもちろん、恋愛もたいした経験をしてきているわけではないから当然なのだが。

三年生の12月にこんな彼女がいて古賀君の受験も心配だけど、古賀さんが頑張っているから私も何か頑張ろう、と思って思いつくのがアルバイト、というのがすごく気になる。今どきは当たり前なのだろうか。苦手な数学の勉強を頑張るとか、本をたくさん読むとか、高校生の生活の中に頑張るものなんていくらでもあるだろうに、校外にそれを求めるのは健全ではないと、自分は思うのだが。

お小遣いに余裕があればプレゼントも選びやすくなる、というけど、それこそ高校生なのだから、そもそもそんな値の張る物である必要はなくて、気に入った文庫本だとか、高校生らしい気持ちの込め方があると思うのだ。

佑真君がいい人過ぎて現実離れしているかな。

表紙の目黒さんは胸が強調され過ぎていて好きじゃない。



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