鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「とくにある日々」1

  • なか憲人「とくにある日々」1(ヒーローズコミックス わいるど)

2022年1月22日刊。

こんな面白い作品があったのか、と驚愕した。世の中には、自分の知らないことがまだまだたくさんあるのだ。

学園コメディというか、日常コメディというか、ナンセンス? シュール? どう分類していいのかわからない。

高校(だと思う)一年生のしいちゃんこと椎木しい、きみこと高島黄緑を中心とした1年2組の生徒や担任の先生の話だが、本当にどうでもいいような日常が淡々と続いて行く。男子もいるが、恋愛などのイベントは(少なくとも1巻には)皆無。

その日常は、よくよく見るとシュールである。冒頭でしいちゃんは、「校則で靴下は自由とあったから」と詩集の飛び出た(?)靴下を穿いている。こんなのどこで売っている? というかどうやって穿く? と思うがそこで立ち止まってはいけない。こういう靴下が存在し、さりげなくしいちゃんが着用している世界なのだ。

思わずアハハと声を上げてしまうような爆発力のあるギャグはないが、二度三度読み返して、その都度ニヤニヤしてしまうタイプの作品。

女子高生を主人公にした日常学園ナンセンスコメディという点で「プラスチック姉さん」を彷彿させるものがある。

病みつきになりそうだ。



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