鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「ぼくらは呪いを受けて生きていく」

2022年9月23日刊。表紙を含め103ページのボリュームたっぷりの本。

前半は各1~4ページくらいの短編集。後半が恐らく表題作で、50ページ以上。

大学生・佐藤太郎はアイドルの鈴宮沙月が好きだった。が、ストーカーに刺されて死亡。この日から生活が一変した。数ヵ月後、これ以上は生きられないと、首を吊ろうとしたところへ成仏できない鈴宮が現われ……

いじめられっこで自己肯定感も低かった佐藤が、少しずつ自信をつけて変わっていく話。「まず外面から!」というのは元アイドルらしいアドバイスだが、一面の真理ではあろう。ただ、長寿を全うして死ぬ時に、永年連れ添った妻や家族ではなく、推しの名を呼ぶのはちょっと……と思ったが、妻も同担だったようだから、いいのかな。



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