鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「キャプテン2」11(新刊)

2024年3月18日刊。

もうひとつの準決勝、明善対お花茶屋は結局お花が勝った。お花は早い回から関係者がいろいろ登場し、谷口とも絡んでいたから、当たるのだろうなとは思ったが、まさかそれが都大会の決勝戦になるとは思わなかった。

先発のイガラシは順調に相手を抑えるが、お花の先発はエースではなく控え投手。その遅い球を墨二は打ちあぐみ、8回までゼロ行進を続ける。8回裏、お花は連打でイガラシを攻め、ノーアウト一塁三塁のチャンスを作る……

速い球ばかりに照準を合わせて練習をしてきたからといって、遅い球の投手を打ちあぐむというのはちょっとリアリティが感じられないが、いい投手だったのだろう。お花茶屋の強みは、とにかく膨大な練習試合を積んで来たこと。そういう経験が生きるような試合展開だとよかったが、ここまで淡々と進んだ印象だ。墨二ははたして甲子園に行かれるのか。