鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「キャプテン2」5(新刊)

2022年7月19日刊。

墨谷高校は、昨年の秋大会で一回戦負けした影響か、強いチームが練習試合を受けてくれない(「おれはキャプテン」でも出てきた。強いチームは強いチーム同士で練習試合を組みたがる、と)。南砂、清澄などは竹バットを使っても勝てる。こういうチームとばかり練習試合をしても、強くはなれない。

たまたま、選抜出場経験もある静岡工業に空きができ、相手をしてくれることになったが、大金を使って静岡まで行ってみれば、大雨が降って来て試合できず。遠征にリスクはつきもの。やはり、都内のチームと試合をしたい……

そこへ、かつてのサッカー部時代の先輩だった今野が声をかけてきた。今野は国学院軟式野球同好会に所属しているが、そこは大学の硬式で通用しなかった人たちの受け皿になっているようなチームで、甲子園経験者もゴロゴロいる。そのチームと練習試合をやらないか、と。

これは、中学時代、イガラシ率いる墨二野球部が、丸井の所属する旭高校の軟式野球部と練習試合を組んだパターンの踏襲だな。

  • 城東との試合では近藤のあとを投げたイガラシは頭脳的ピッチングで残り回をゼロ封。井口は一年坊(近藤)との違いを「年の功」だと言っていたが、もともと近藤は、球の威力は抜群だが考えることは苦手というタイプ。「考える」部分はキャッチャーやイガラシ(や丸井)の判断でしのいできたが、ずいぶんとポカもやり、それが敗戦につながったケースもあった。高校ではどうなる?
  • 近藤の素質に目を付けた松川は、自分と一緒に毎日20km走らせることに。しかし20kmを3時間かかるのは時間がかかり過ぎではないか? 自分は高校時代、何度か10km走ったが、40分くらいで走れた。運動部だったらそのくらいで走れるはず。もちろん、10kmが40分だからといって20kmが1時間半で走れるわけではない。さんざん練習をやった上でのことだから、疲れもある。とはいえ、3時間もかけてダラダラ走っても、あまり意味はないのでは……。初日だからか?
  • 井口のキャッチング技術の向上のため、イガラシはプレートの3m手前から変化球を投げる練習を行なう。しかし、キャッチャーとの距離が変われば投げ方も変わるのではないか。特に変化球の場合は。こんな投球を何百球もしていたら、イガラシのピッチングが狂ってしまうと思うが……。
  • 谷口の予備校仲間の母校・お花茶屋高校は、予算が大幅に増えたため、近隣の学校との練習試合を毎週行えるようになった。谷口が試合を申し込んでも「予定がずっと先まで埋まっているから」と断わられてしまう。この「経験」によってお花茶屋は飛躍するか?
  • 井口は近藤をリードするため(だけ)にキャッチャーを買って出たのかと思ったが、本気で捕手転向(正確には投手との二刀流)を目指しているようだ。なぜキャッチャーがやりたくなったのだろう?
  • 谷口監督が雑用に忙殺され、苦労している様子が描かれるが、そのために各チームにはマネージャーがいるのではないか。女が厭なら男子のマネージャーを一人二人募集して、練習試合の調整や予算管理などは手伝ってもらえばいいのに。谷口にしかできないことをやらせないのはもったいない。



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