鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

下剋嬢

下剋嬢 (1) (SPコミックス)

下剋嬢 (1) (SPコミックス)

倉島圭といえば十数年まえに少年チャンピオンで連載された「24のひとみ」という佳作があった。佳作と言っていいのか、嘘をついて他人を困らせるのが趣味の「ひとみ」という教師が主人公の漫画で、登場人物には決して共感できないものの、病みつきになる面白さがあった。単行本は全巻揃えた。ところがこの作品の連載が終了してから名前を見なくなり、おつしか思い出すこともなくなっていった。このたび、ふと思いついて検索してみたところ上記の作品がkindleで刊行されており、入手した次第。

OLがタイムスリップで戦国時代に行ってしまい、そこの名だたる武将たちを戸惑わせていくという展開で、ひとみ先生のように息を吐くように嘘をつくわけではないが、シュールなコマ割りと背景やダジャレの多いギャグ。くだらないと思いつつも思わずクスリとしてしまう倉島節は健在である。ただ下ネタと内輪ネタが多く、そこはどうかなと思ったが、作者自身もそこは反省するところらしく、後半は改善されている。

あとがきを読むと、2018年10月に出たものだが、これは「24のひとみ」の最終巻以来、10年ぶりの新作らしい。第一巻とはなっているものの、二巻が出るかも怪しい。とにかく「24のひとみ」を早く電子化してほしい。


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(2020/2/16 記)