鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「ポップライフ」1

POP LIFE 1巻

POP LIFE 1巻

北野さくらは47歳で漫画家、ただし半休業中。離婚歴あり、高校二年生の息子(かえで)がいる。

千葉あけみは47歳で会社員。離婚歴あり、息子(太一、小4)と娘(るる、小3)がいる。

さくらとあけみは飲み友達だったが、現在、東京都下の2LDKの賃貸アパートに同居している。あけみがフルタイムで働き、仕事のない(少ない)さくらが主に家事と子供の面倒を見ているという分担だ。ただし生活費はすべてあけみが負担しているというわけでもなく、買い物をする時に二人で割っている様子もある。

南Q太は自身が離婚歴があり、現在はステップファミリーを形成していることが、話の母体になっていると思われる。以前ここで書いた「ぼくの家族」と同傾向の作品。ここでは性愛の関係ではなく友達との同居だが、5人で家族になっていく話だ。

実際、シングルマザー(シングルファーザーもあるだろうが)は親と同居でもしない限り、生活は極めて困難だろうと思う。子供がある年齢になるまで、勤めと子育ての両立は無理だと思うから。そういう人たちが同居して支え合う、というのはひとつの理想なのかも知れない。現実には資産管理の問題ひとつとっても面倒な問題が生じるだろうが(作中でも、冷蔵庫を新規で買って折半するが、別居する時はどうすればいいのか、と迷うシーンがある)。

太一もるるもさくらによくなついていて、たまに「ママ」と呼ぶこともある。かえでの方はよくわからない。ちょっと自閉の気味があるのか、単に無愛想なのか。あけみや、太一・るるのことをどう思っているかは不明、というよりさくらもかえでが何を考えているかわからず、心配しつつ、遠くから見守っている。なお将棋が強く、奨励会の会員だ。1巻ではかえでが将棋を指すシーンはなかったが、「ひらけ駒!」以降、作者も意外に将棋に嵌まっているのかな。

時々はっとするシーンがあるけれど、基本的にはほのぼの漫画。



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