鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「激マン」3

電子書籍の壁

ここのブログでは原則としてkindleで購入できる本しか紹介しないことにしている。というより、今ではよほどのことがなければkindle本しか読まないため、それ以外の本は紹介のしようがない。が、この「激マン」はkindleでは出ていない。仕方がないので紙の単行本を買った。

永井豪は、浦沢直樹や、水島新司と同じように、電子書籍に反対なのだろうと思っていた。kindleで出てくれば、「デビルマン」も「ブラックジャック」も買い直すのに。「キッカイくん」も「廃人20面チョ」も買っちゃうのに。

ところが、ebookjapanには永井豪の著作がずらりと揃っていることを知った。どういう契約なのかわからないが、電子書籍ebookだけ、ということになっているようなのである。

管理のことを考えると、kindleで一本化したい。ここまで待ったのだ、あと何年か待てばそうなるかも知れない。しかし、待たなくてもここで読めるのなら、買ってしまうか……

激マン

3巻は、デビルマンシレーヌとの対決に尺を割いている。確かに力の入ったすごい対決なのだ。このあと、魔将軍ザンとの前哨戦、ジンメンとの戦いを経ていきなりデーモンvs人類の戦いに突入していくが、なぜ展開を急いだのか、こうしたデビルマンvsデーモンの戦いがあと何度かあってもよかったんじゃないかと思っていた。

本作でその理由が明らかになる。編集長(宮原照夫、作中では宮島照也)が直々にやってきて打ち切りを宣言するのだ。必死で抵抗して二ヵ月の延長を勝ち取るが、それが限界。宮原さんよぉ、この作品の壮大なスケールがあんたにはわからなかったのかよぉ。

ところで、シレーヌとの戦いの中で、デビルマンシレーヌを犯すシーンを描きたかったが、編集者からダメ出しを食らって作者が不貞腐れるシーンがある。が、これだけは本当に、カットになってよかったと思う。不動明は、悪魔の能力を手に入れたが、人間の心を失わなかった設定なのだから、そこまでやってはダメだ。



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