鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「たのしいわがや」

  • 生田悠理「たのしいわがや」(オフィス漫)

短編集。「たのしいわがや」「あの空はきみのもの」「晴れたらきみの空」「セカンドリング」の4編所収。2018年12月7日刊。紙版はないようだ。

ラブストーリー。おお、生田悠理はホラー&サスペンスだけでなく、こうした作品も描くのか。目が外人ぽいが、すべて舞台は日本。まあ、自分が期待している生田悠理らしさはないが、それなりにひとつひとつよくできた話である。

この中では「セカンドリング」が一番よかったかな。19歳で結婚し20歳で別れたが、その5年後、同じ人と再び出会う話。結婚は若過ぎてもうまくいかないよなあ。「家庭」や「生活」が肩にのしかかっても大丈夫であるには、精神的にも経済的にも、ある一定の水準以上であることが求められると思う。それが足りなければ嫌いじゃなくても破綻する。それらがある程度備わった時に、もう一度同じ相手を選ぶというのはなかなか素敵な話である。



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