鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「二人のゼロジバ」(全2巻)

  • 裸村「二人のゼロジバ」1、2(講談社

1巻は2017年9月8日刊、2巻は2018年7月9日刊。

「穴殺人」と同じく、マンガボックス掲載作品。

女性がとてもきれいで、かつ健康的な色気がある。幼なじみだった真美と創太がどんどんお互いに惹かれ合っていく様子はとても魅力的だし、高校三年生になった真美が創太に「今日は帰りたくない……」と告げるシーンなどはゾクっときた。もちろん、この作者は、ヌードは描かないし、行為も描かない。キスは描くけれども。

超能力者というものがこの世に存在するとして、地球一の超能力者は地球のどこかにいるわけだから、それが主人公であったとしても、おかしなことではない。また、地球一の超能力は地球を滅ぼす力があるとしても、これまたさほどおかしな設定だとは思わない。

ただし、全宇宙を司るとか、宇宙そのものを消滅させる力があるとかいうことになると、いくらなんでもあり得ない。地球と太陽系、太陽系と銀河系、銀河系と……のスケールの違いを考えると、隣の恒星系に影響を与えることだって無理な話だ。そのあたりが荒唐無稽で、のめり込めなかった。

とはいえ、テンポよく話は進み、全2巻で終わり。このスピード感は評価したい。