鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「うちのクラスの女子がヤバい」1

紙版・kindleともに2016年4月刊行。連作短編。ジャンルでいえば「学園もの」になるか。

この学校の1組には、思春期性女子突発型多用可塑的無用念力……略して「無用力」と言われる力が備わった女子が集められている。原因は不明だが珍しいことではなく、高校を卒業する頃にはほとんどの場合その力を失う。その力は人それぞれ違い、言われないとわからない。「無用力」というくらいで、知らないと驚くが、ほとんど何の役にも立たない。例えば、心拍数が上がると他人の皮膚が透けて見えるとか、イライラすると指が蛸の足のようになるとか。

そういう女子を集めたクラスに起きるさまざまな日常を描いた作品。超能力者がたくさん登場するほのぼの漫画。

思春期特有の、その人独特の考え方だったり生活習慣だったりを比喩的に体現されているということなのかな、と思う。少女漫画風ではないが、話が女子の視点で展開されるのが新鮮だ。

表紙はドラクロワの「民衆を導く自由の女神」のパロディと思われる。

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